自閉症児のための新発語プログラムはとても興味深い

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言葉を喋れない自閉症のお子さんをもつ親御さんに取って、とても気になるタイトルの本が出版されています。私も目次を確認して「これはいけそうだ!」という感触のもと、予約注文していました。

新発語プログラム1:無発語から発語までの31 ステップ (自閉症児のためのことばの教室)
単行本(ソフトカバー)
2014/9/15
石井聖 (著)
この本をまず斜め読みして、それから序章やあとがきなどを読んでいったところ、実に興味深いんですね。いろんな疑問がわいて出てきます。「嘘だろ」という悪い疑問ではなく、「こうしたらもっと上手く行くのになぜそれをしていないのか?」という良い疑問。
この本の内容は、石井聖さんが実践している「コロロメソッド」の一部です。本の理解は少々難しく、(まあ理解しなくても実践はできますけど、)実践するには予想以上の準備がご家庭に必要だと思います。
そうは言うものの、すでに何かの学習をご家庭で行っているのであれば、同様のステップ(セッション:学習:まあ呼び方は色々あるけど)が多いので、導入に戸惑いは無いと思います。

メッソドの特徴は、音声よりも先に文字を理解させることにあります。
他と比較すると:
いわゆるロバース法は、応用行動分析(ABA)をベースにして不連続試行を大量に行うことを特徴としています。言語プログラムも含まれているけど、これがまた、大量に試行しても言語系が全然進まない子どももいるんですね。(そのように記載されている。)
PECSは、言語行動(VA)をベースにして、音声ではなく絵を媒体にしてコミュニケーション力をつけることを特徴としています。PECSのフェーズが進んでいくと、発語が促される場合もあります。フェーズ4あたりまでは、ニーズに応えることになり、そこまでは進むのですが、それ以降はウォンツ的になりご家庭で一生懸命になる意欲が薄れフェーズ4程度で満足してしまうご家庭が多いようです。

この本のコロロメソッドは、「能力のある箇所から延ばしていく」という考えかたでは、PECSと共通する物があります。
思うに、この業界のメソッドは子どもを延ばすメソッドなんだけど、いかに指導者に指導力をつけるかのメソッドの方が大切なんですよね。マクドナルドのバイトのマニュアルじゃないけど、ぶれが無いのが重要。
この本には、指導者が指導方法を身につけるのがとても重要でかつ簡単ではないことが強調されています。
全く同意できるんだけど、、、。
興味深くかつ腑に落ちないのは、

    スタッフ200人いてちゃんと指導できるのは10人程度であること。(これだけ指導者の指導の重要性や標準化を意識しているのに、歩留まりが悪いのはなぜ?)
    応用行動分析学で言う所の “C” 強化、している所がない。(指導者が、無意識に強化してしまって、指導者による強化のぶれがあり、子どもの伸びにぶれがある。意識的に強化すれば早く部分的な能力を得ると思うが。)
    外部からの強化、”介入”をしないことによって、自己内在的な強化を期待しているのだろうか? (自己内在的な強化が、自発を生むに繋がると思う)

などなど、色々あるわけです。
もう一つ感じたのは、ステップがとても計画的なので、用意すべき教材が沢山必要になります。本を読んでいるときはさらっと理解できても、いざ、作ると想像よりも大変なようです。
この本の前身が2002年に出版されていて、効果は十分期待できるメソッドなのに、あんまり流行っていない理由は何なのでしょうか? やっぱり、準備が大変なのと、指導者のブレが大きく、効果にブレが出ていたからだと私は思います。

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