絵カード・プロジェクトの最近のブログ記事

我が家のパンダ君、インフルエンザAにより1週間ほど学校を休み、金曜日から登校しています。

さて、この絵カードの犬は左を向いています。どうして右ではなく、左を向いているのでしょうか?
dog.png

絵カードはPECSのデータから引用しています。そのデータは米国で作成されたもので、文字の部分は日本語に訳されていますが絵の部分は米国版の流用です。

PECSで文を作る時に、英語では、"I want" 何々、 "I see" 何々 というように 主語&動詞が先に来て目的語が後に来ます。日本語だと、何々ください、何々が見えますのように、目的語が先に来て、動詞が後に来ます。

例示すると、英語では、 "I want" "ball". の順で並べると、絵カードの中の手の方向が自然に見えます。
iwant.pngball.png

この絵カードを、日本語での順に並べると、手の方向が不自然になります。
ball.pngiwant.png


他の例では、"I see" "dog". 人は右を向いている。犬を自然に見せようとすると、左向きになるわけです。
Isee.pngdog.png

同じカードを使って、日本語で「犬」が「みえます」と並べると、違和感が大きいでしょ。
dog.pngIsee.png


私の家でも、私の回りでも、「ください」カードでよく利用されているイラストは、これなんですが。イラストの中の女の子は左を向いています。おそらく、左を向いている人が自然に選ばれて、それ以来そのイラストがクチコミ的に使われているのだと思います。
kudasai.JPG


小さなウンチクだけど、右左がわかっていると、もっと良い絵カードが作れたり、選択できたりします。

「ください」、「みえます」、「においます」、「いきたいです」、 のように本人の要求を示すカードは、左向きで作りましょう。

2009年10月下旬、待望のPECS絵カードデータ集が発売されました。

10月24,25日に参加したPECS 2Daysワークショップの時に、新発売を宣伝していたので、早速申し込みしていたデータ集です。

Pics for PECS 2009 絵カードデータ集
PECSの絵カード用データが1400枚以上のデータが収録されたCDです。
定価3,000円(税込)
購入はこちら→
教材販売(ピラミッド教育コンサルタントオブジャパン)


手元に届いたCD-ROMを覗いてみました。
P1060125.JPG

一度にこれだけ(1,000以上)の基本的な絵カードの電子データがそろっているのは、おそらくこれが初めてでしょう。内容は、米国での絵カードデータを基に、日本向けに変更したり、追加したりしているようです。米国っぽいところも残っていますね。


非常に価値ある内容です。絵カード作り、というより素材探しが、楽になります。


日本版初版ということで、幾つかの利用難点があるので、改善されると嬉しいです。
まず1枚1枚のデータサイズがでかい、数百キロバイト。そのため、コピーやデータ処理が遅い。それと加えて、フォルダー内では1,450のファイルが分類化されていません。1,450の絵を探す手間がかかります。

1,450の絵を一覧するために、ビューアが必須ですね。WindowsフォトギャラリーとPicasaを試してみました。私、いつもの写真管理はPicasaを使っています。ががが!!!、このPECSのファイルをPicasaで処理すると、色が飛んでしまって、つかえた物ではありません。画像ファイルにフォーマット不正があるとPicasaでは色が変になることがあるようです。

pecs-ww.png

pecs-pp.png

もうひとつの難点は、この画像データにはどうやらDRM(コピー防止機能と考えて下さい)がかかっており、編集が出来ません。だから、ファイルサイズを小さくした保存や、文字を取る、左右反転させる、などが出来ません。(やろう思えば出来るけど、結構面倒)
商用製品だから、DRMするのはしょうがないとは思います。


このデータがあっても、自作の絵カードは作る必要がありますが、待ちに待った商品には変わりありません。

(注釈:絵カードがダウンロードできるサイトへのリンク集は別ページにまとめています。)


みんなで使える、絵カード集の作成を目指して、この夏(2009)からコツコツ活動を始めています。

ステップ1: どんな絵カードが必要なのかをリストする。
ステップ2: 絵カードデータを作成する(または調達する)
ステップ3: 絵カードのデータセットを配布する

現在までに16人の方が協力してくれまして、我が家も含め17人分の絵カードの利用データがそろいました。ステップ1の目標は100人分の絵カードの利用データを集めることです。
10数人分のデータを集めると、面白いことも見えてきました。

利用している絵カード (n=17)
card_ana_20090912.png

「ください」と「じゃかりこ」の絵カードは利用者の半分以上の人が使っています。「じゃがりこ」強いですね。そして、1人しにか現れない絵カードが約700件あります。
20人そこらのデータでは、どんなカードがよく使われてるかは、なんとなくしかわからないですね。100人分のデータを集めると、よく使われるカードのトップ100も意味のある統計になると思っています。

十数人分はすぐに集まりましたが、そっから先がほとんど伸びません。一人で集めるにはやはり交友関係に限界があるようです。この活動を応援してくれる方が3~4人集めてもらえると、そんな人が5~6人いると、というかそういう方法じゃないと100人に達しないかも。養護学校の先生が協力してくれると、助かるのですがね。


こちらのページ どんな絵カードを使っているか教えて下さい。目標は100人分。 を読んで、ご協力をお願いします。

夏休みに療育関係に精を出している、パンダパパです。

全国の力で、絵カード画像データ3000種を作るどでかくワクワクする企画の、小さな小さな一歩をスタートさせました。最初の賛同者は3人くらい:-)

最初のステップは、みなさんのお子さんがどんな絵カードを使っているかを知ることです。使われない絵カード画像作っても無駄ですよね。人気のカードを調べるのがステップ1。100人分のデータを集めるのが目標です。

現在6人分集まりました。なかなか面白い集計です。(後ほど)

調査の対象は、最もよく使っている絵カードブック1冊、の中に入っている絵カード、とします。絵カードの素材は、絵、イラスト、写真なども含みます。

1人目はパンダ君:65種類ありました。
ありもと先生、ダディ、てづか先生、はな先生、ママ、
みずのせんせい、×、①ねる、②はみがき、③きかいのはブラシ、④そうじ、⑤うがい、DVDプレーヤー、PECS、アップルジュース、ありもと医院、イケア、いんちょう先生、おうち、大きいコップ、おおせんせい、おっとっと、おふろ、かきのたね、ガソリンスタンド、きがえ、キリ、くさぶえ、ください、くつ、じゃがりこ、しょうゆヌードル、たすく、たまごスープ、小さいコップ、チキンナゲット、てあらい、できました、てつだって、テレビリモコン、トイレ、ナポリタン、はいしゃ、パイナップル、バス、パックひらき、フィットケアデポー、ぶどう、プリン、ベッド、べんきょう、ほうたい、ほうたい1ぽん、ほうたい2ほん、ポッキー、マカロニサラダ、まちあいしつ、松田クリニック、水あそび、やっきょく、ライフ薬局、りゅっく、冷凍ごはん、レントゲン、わかば薬局

絵カードのデータセットを共同作業で作り、誰でも利用できるようにする。

ネットの世界に例えると、Wikipedia、みんなで作る百科事典。ソフトの世界でいえば、フリーなOSのリナックス。オープンソースソフトウェアの様なものです。

ステップは3つ:

ステップ1: どんな絵カードが必要なのかをリストする。
パンダ君もそうですが、すでに絵カードブックを使っています。絵カードブックの利用者が実際にどんな絵カードを使っているかを多くの人から集めます。すると、個別カード毎の必要度が分かってきます。中には、その絵カードが欲しいのだけれども作っていないものもあると思います。ウイッシュリストのようなものです。


ステップ2: 絵カードデータを作成する(または調達する)

絵カードブックを自作している親御さんの中には、ボランティアで自作の絵カードデータをネット上に公開されている方もいます。研究機関の研究プロジェクトで作成した絵カードデータをネットで公開している場合もあります。ほとんどの場合、「私用の場合、ご自由にお使いください」となっています。 ありがたいことですね。感謝。
イラストが描ける人やそんなコミュニティーに、絵カードのイラストを作ってもらう方法もあります。作ってもらうため、探してくるためには、どんな絵カードが必要かが分かっていることが前提になるので、ステップ1が存在しています。

ステップ3: 絵カードのデータセットを配布する
絵カードデータの一式をネットで配布します。1個2個とか10個くらいでは、今の不自由さと変わりません。1000個位はまとまってそろっていることが必要です。そして誰でも入手可能。


最初は絵カードの種類も少ないでしょう。もっと言うと、0個からのスタートです。それが10個、100個とそろってくると、ステップ1、2、3がうまく回って、数がそろってくるはずです。数だけでなく、同じリンゴでも赤りんご、青りんごとか、おんなじ赤りんごでも、イラストチックな絵カードと実写の絵カードなど、もそろってくるを期待したいです。

ここで問題となるのが、著作権の課題です。ステップ2と3に絡んできます。いくら療育とか私的複製といっても、ずるはいけません。その解決方法は、オープンソースソフトソフトウエアーに学ぶことになります。GPLとかクリエイティブ・コモンズの考えを踏襲したいと私は思います。

話を戻して、、
絵カードが必要な親御さんにとって、かつイラストを描けない(私もそうです)、かつイラストをネットで探してこれない(私は探してばっかりです)、というような人は、ただ「ちょうだい、ちょうだい」と待っている必要はないのです。ステップ1に協力することができます。実際にどんなカードを使っているかの情報を提供する。ステップ1によって、ステップ2が早くなるのです。


その1を読む>>
この記事の前篇です。

もし、この記事を読まれたら、一言でいいですので、コメント欄へ記入ください。「よみました」でも結構です。 ご意見ご感想も大歓迎です。

ことの始まりは、絵カードブックの制作で、なんでこんなに作るのに手間がかかるのだろう、そして売っているものは高いし中途半端という、嘆き。

みんなの小さな努力を、少しづつ集めて集中させれば、非常に質の高いものを、多くの人が利用できるようになる。インターネットの世界では、Web2.0という中の概念のひとつの「集合知」の利用です。その例は:ウイキペディア、専門家ではなく一般人が参加して作るネット上の百科事典。

自閉症児の親として、絵カードを使おうと思っても、すぐに使える状態で手に入るわけではない。最初は絵カードが1、2枚でもそのうち何十種類と必要になってくる。

手間がかかること、その1: 絵カードの画像を入手しなければならない。デジカメで撮るか、インターネットから探してくるか、自分でイラストを描くか、である。私には絵やイラストは描けない。デジカメで何でも取るってわけにもいかない。インターネットで探してくるのだけれども、いろんなところに散在。この1枚というのを探してくるのに、えらい時間がかかる。

手間がかかること、その2: 絵カードの工作に時間がかかる。手頃な部品が市販されているわけではないので、材料や工作用のカッターやらを調達する必要がある。まるで工場ですよ。それ以前にどうやって、作ったらいいのかわからない。実物を借りてきて、想像の範囲で作ってみるとか、インターネットで作り方公開しているページを参考にしてみるとか。作り方も千差万別。作る時間も千差万別。

手間がかかること、その3: 市販の絵カードブックがあるけど(PECSなど)、書店で売っているわけじゃないので買うのに手間かかるし高い。市販の物を買ったとしても、100種類くらいしか揃えていない。我が子に必要なものは何枚も発生してくる。

自閉症児の親御さんの多くが欲しがっているのは、必要な種類の絵カードがPDFになっていて、どこかのサイトでダウンロードできる。そして、絵カードの作り方マニュアルもダウンロードできる。
そんな情報なんだと思います。願わくば、自分が作らなくても市販の絵カードブックが安く手に入るかな。

私は、みんなで絵カードのデータセットを作ることは、十分可能だと思っています。

あなたの意見が知りたいですので、お気軽にコメントください。 :-)


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