自閉症児、発達障害児の療育手法はココ20年でずいぶんと研究が進みました。2000年を境に流行が変わったと思って良いでしょう。2010年頃には一般の人にも良い手法の書籍が増えてきています。
効果のある手法の代表格が、TEACCHとABAです。
効果が大きいにも関わらず、ABAのほうはあまり普及していません。ABAに関する書籍も沢山出ているにも関わらずです。
TEACCHの手法は、構造化や視覚支援が主なので、写真をつかってその手法を解説することが容易なんですね。
ところが、ABAの方は、子どもと接しながら、親や指導者はどのタイミングで何をするかが中心になるため、写真では説明できません。ビデオで見るのがABAを理解しやすいのです。いくつもパターンがあると、ビデオを見るのもかったるくなりますが、、、
これまでのABA本は、普通に解説して理論が中心の固い内容になっていたり、丁寧に説明して結果的に1,000ページ近くなる内容になっていたりしました。
2013年の12月にこんな本が出版されました。
発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ
shizu (著), 平岩 幹男 (監修)
この本の特徴は、4コマ漫画を用いて、ABAで行うことの流れをポイントを示してくれています。
普通のお母さんでも十分理解できるような言葉で解説されています。
ようするに、タイミングよく褒めると子どもは伸びるよ! ってね!
平易な言葉の本ですが、ABA(応用行動分析学)に基づいた指導法なので、子どもが伸びることは確実です。
極めつけは、この本の構成が、家庭内の色々なシチュエーション、シーンで、どんなことをしたら子どもが伸びるかを説明していることです。今までの本は、指導法を先に解説して、その指導法がどんな場面に適用できるかという並びがほとんでした。
まとめると、ABAの知識を持たなくても、普通のお母さんでも、ABAの効果を期待できるという画期的な本です。
なんで、こんな本が今まで無かったのか?誰がこの本を書いたのか?を調べると、こんな素晴らし本が生まれたことも納得できます。
この本を書いたのは、「shizuさん」という自閉症児をお子さんにもつお母さんです。
ABAで自閉っ子と楽しく生活♪今の姿がこどものすべてじゃないよ♪Happyママになるために♪
ABA(応用行動分析)はすべての子育てに有効です。3歳のとき自閉症と診断を受けたことばの遅れがあった息子はABA早期療育により大きく成長。 日常生活での楽しいかかわり方(機会利用ABA)紹介。親子で場面緘黙(かんもく)経験あり。私は克服。息子は克服中です♪
お母さんなら誰でも書けるってもんでもありませんよ。shizuさんは、ABAという療法があることを知り猛勉強。ABAを用いて家庭療育に取り組む親と療育関係者の会である「つみきの会」にも参加されていました。
また、発達障害に関する書籍を多数出されている専門家の平岩幹男先生が、この本の監修として加わっていますので、質には安心できます。
専門家は、この本のような流れで書くことは出来ないでしょう。(裏を返せば、いままでこんな優れた本が無かった。 ) shizuさんが自閉症児のお母さんであって、小学校教員免許ももっている小学校の教員でもあったので、家庭内のシーンという切り口でまとめることが出来たのだと思います。shizuさんは、この本を書くこととになり急遽、自分の肩書きを自閉症療育アドバイザーとしたそうです。
この本は、1日も早く買うべきです。
ちなみに私は、会社帰りにTwitterのTLを眺めていたら、この本のことが話題になってたので、即発注しました。翌日には本が届いていまして、帰宅してとてもそわそわしながら夕食を食べたのでした。気になってワクワクして、夕食食べている場合じゃなかった。
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ちなみに、この「魔法の言葉かけ」は8月で第6刷に入るそうです。
増刷ペースがとても早〜い。
コメント
パンダパパこばやしさん
本の紹介を素敵にしていただき、ありがとうございます。
1点だけ、私は教員免許は持っていますが、
小学校教員にはなっておりません。
私の書き方が悪かったですね。紛らわしくてすみませんでした。
児童英会話講師はしていたことがあり、
そのとき、子どもと遊びながら英語を学習していった体験が
役立ち、本にも反映されています。
私のブログでもパンダパパこばやしさんのご感想をご紹介させていただいてもよろしいでしょうか。
shizuさんへ
ご訪問と、感想のご感想ありあがとう。
この紹介記事内での教員経験と教員免許のところは、チョコっと直しておきました 🙂
ブログでの私の紹介の感想など、引用はお気軽にどうぞ ^-^
7刷なんですね。すごい!